キーを自由に配置できるキーボード DUMANG DK6 Ergoを深センで買いました
最近話題のキーボードDUMANGを深センで直接買ってきました!
↓概要はこちらの記事に書いてます。
本記事はその続きで、より詳しく購入経緯を書いています。キーボードに詳しくない人向けの記事です。ご安心ください。
- DUMANGってなに?
- 深センにある超酷に行ってDK6 Ergoを買った話
DUMANGってなに?
中国の深センにある超酷(スーパークール、super cool)という会社が開発販売しているキーボードです。
↓メーカ公式ページ。(サイト名がBeyondQになってるのは超酷というドメイン名が取れなかったからだそうです。)
DUMANGにはDK6、DK6 Mini、DK6 Ergoの3種類のキーボードがあります。
これらは載せられるキー数が違うだけで、基本的な構造は同じです。
そしてDUMANGの一番の特徴がこちら!
なんと、各キースイッチを磁石のように付けたり離したりできるのです!!!
↓エンターキーの位置を移動してます。まずは見て!
DUMANGキーボードのDK6 Ergoを買いました!
— と雷 (@chmod_x_akasit) November 9, 2019
使いながらスイッチの場所を動かせるのすごくね!!!!???#超酷 #キーボード pic.twitter.com/TwDzEOhp9s
他にも特徴が有りますが、それは後ほど。
DUMANGはどこで購入できるの?
購入方法は2つあります。
1つは中国のタオバオというWEBショップです。
しかしこちらは中国向けのサイトのため、日本国内へ配送するのは難しいようです。。。
そこで2つ目の方法がSeeed Studioです。
Seeed Studioでは日本語ページも用意されており、日本向けへの配送も可能です。
DUMANGの詳細な機能が知りたい!という人はまずこのSeeed Studioのページを見てください。
今はDK6 Miniしか扱っていませんが、これから増えるそうです!
11/13追記: フルサイズのDK6も取扱い始まりました↓
深センにある超酷に行ってDK6 Ergoを買った話
ここからが本題です。私はDK6 Ergoを超酷のオフィスに行って直接購入しました。
仕事で中国に行く用事があり、1日だけ深センを観光できる日がありました。
「そういえば深センで面白いキーボード売ってたよなぁ〜。せっかくだし買いに行きたいな、お店どこにあるんだろ?」
そこで、DUMANGキーボードを手に入れるため超酷にメールしました。
メールでの会話
メールを送ると李さんという方から返信が来ました。
※英文をそれっぽく訳しています
私「こんにちは。DUMANGキーボードは深センで直接購入できますか?明日深センに行くのでお店の住所が知りたいです。」
李さん「こんにちは。お店はなくてオフィスしかありません。オフィスに来る前に欲しいモデルとスイッチを教えてくれたら準備します。」
私(???オフィス??? どういうこと???)
私「ありがとう。DK6 Ergoとキーソケットが欲しいです。Cherry MXのスイッチとキーキャップは持ってます。 ・・・オフィスに行ったらそこでキーボードが買えるのですか?」
李さん「そうです。何時頃に来ますか?住所はこちらですhogehogehoge・・・」
という感じで、直接会社へ向かうことになりました。
深センへGo!!!
一緒に来てた会社の上司に相談し、深センにいる上司の友人と、友人の同僚(中国語を通訳できる人)の4人でオフィスを訪問することになりました。
マカオで仕事をしていたので、マカオからフェリーで深センの蛇口に向かいます。
オフィスビルへ到着
超酷のオフィスには車で向かいました。街の雰囲気は田舎町…です。(もっとハイテクな街並みや建物を想像してました。)
この建物にはいろんな会社があります。ベンチャー企業の集まりという感じです。
オフィスへ到着
※職場の写真投稿はNGが出たのでここには載せません
超酷のオフィスに入ると数名の社員さんがいました。 そして奥から李さんが来て、会議室に案内してくれました。(キーボードを買いに来ただけなのに!?)
自己紹介
李さん「はじめまして。私はこういうものです。」
(小袋に名刺と何か入ってるぞ・・・、こっ、これはっ!?)
私「はじめまして。私はこういうものです。(ここで写真を見せる)」
自作キーボード界隈あるあるな挨拶。
キーボード紹介タイム
机の上にいろんなキーボードがどんどん並べられていきます。
李さんのキーボード
DUMANGのDK6です。 左側にはテンキーがあり、中央にはアルファベットのキーがあります。 手前には横向きに付けられたキースイッチが!これは親指で押しやすそう。。。 そして右奥には音声調節のダイアルがっ・・・すごい・・・
スプリット型キーボード
ProMicro(自作キーボード界隈で有名なマイコン)をメインマイコンにしたキーボードです。
左右全く同じ基板です。(分かる人には分かるあの構造)
通信評価用のキーボード
DUMANGキーボードの特徴の一つに応答の速さがあります。 その通信速度を評価するために作られたキーボードです。
後ほど、DUMANGのキー入力応答の速さを絵で説明してくれました。 DUMANGはキー押下を検知してからPCに出力するまでが1〜2 msec以内に完了するようです。速い!!!
3Dプリンタで作られたキーボードのボディ
3Dプリンタで作られた立体的なボディです。
李さん「押しづらくて好きじゃない。使ってない。」
3方向にスイッチがついたすごいやつ
これはまさに、3方向にスイッチがついたすごいやつだ。。。3方向にスイッチがついてる。。。
キーソケットを分解
DUMANGの特徴は各キースイッチを磁石のように付けたり離したりできることです。
どうやってこの機能を実現してるかと言うと、なんと各キーソケットに基板とマイコンが入ってるのです!
スイッチの端子が当たる部分がGoodじゃないので改良中とのこと。 また、この不良を見つけるために、出荷前に全スイッチを1つずつ押して検査しているそうです。
そろそろお金を払わせてくださいっ!!!
キーボードを買いに来ただけの私は、まさかここまで丁寧に案内されると思っていませんでした。
もうお金を出すからもっと詳しく教えてくれ!金を払わせてくれ!!!という状態です。
ということなのでキーボードを購入することに。先程のスイッチ構造の問題もあるので、 スイッチをはめた状態での購入がおすすめとのこと。(ショップにはスイッチ有りしか販売されてません)
キースイッチはKailhの茶軸のBOX(スイッチの種類のこと)で、キーキャップは赤色にしました。
目の前で組み立て開始
李さん「今から組み立てるから20分くらいかかるけど良い?」
20分で終わるの!?待ちます!待ちますとも!!!
一つ一つスイッチとキャップが配置されていきます。人の手で組み立てるので時間がかかります。
キー配列の設定
組み立てただけでは押しても反応しません。 ソフトを使ってキーの1つ1つに機能を設定します。(Aキーを押したらAと出力されるように)
押し心地を確認
設定が終わったので試し打ちさせてもらいました! キーを移動できるにもかかわらずしっかりとした押し心地、安定感が有ります!
グラつきや、入力中のキーのズレを心配しましたがそんなことはありません!
ケースに入れて完成!!!
設定が完了すると、キーボードはケースに梱包されます。
最後に記念撮影
製作者との記念撮影です。めったにない機会です。
李さんにいろいろ聞いてみた
折角の機会なので色々質問してみました。
超酷はキーボードを作ってる会社なんですか?
李さん「普段は PC機器(ディスプレイとか)を作っています。そして新たにキーボード開発のチームを作りました。」
超酷の従業員は何人ですか?
李さん「7、8人。キーボードのチームは3人」
DUMANGはどんなユーザに使ってほしいですか?
李さん「オフィス内で、特にソフトウェアエンジニアに使って欲しい。また、キー入力応答が速いのでゲーマーにも売りたい。」
DUMANGは中国国外にも販売しますか?
李さん「今は中国国内向けに販売している。国外にも売りたいが人手が足りない。」
※この訪問の後、Seeed Studioさんで中国国外からでも購入できるようになりました。ご安心ください。
DUMANGキーボード - マグネット付き DIYメカニカルキーボード - Seeed Studio
DUMANG Mini Mechanical Keyboard with Magnet - Custom Value and Macro(Full Size) - Seeed Studio
日本で自作キーボードが流行っていることを知ってますか?
李さん「知らない」
私(え!?まじで!?自作キーボードって日本独特の文化なの!?)
ここで日本の自作キーボードをいくつか紹介する。
李さん「キーボードを自作する人はDUMANGのような完成品を買わないのでは?」
私「自作する人は何台もキーボードを持っているので、DUMANGのような特徴のあるキーボードはみんな欲しがると思います。」
李さん「こういう人たちはどこでキーボードキットを買うんですか?」
私「趣味で作ったものを販売できるWEBショップが有ります。(中国のタオバオのような)」
お別れ
帰りのフェリーの時間が迫ってきたので李さんにお別れを伝えます。
最後にどうしても聞きたいことがあったので質問しました。
私「私から突然メールが来て、正直どう思いました?変な日本人からのメールですよね。」
李さん「メールが来てすごく嬉しかったです。自分もメイカーなのでキーボード好き同士でコミュニケーションできて良かったです。」
こんなに嬉しいことはないっ。。。李谢谢你!!!
さて、この記事はさっそくDUMANGのDK 6 Ergoを使って書きました。
このキーボードの使用感については次回の記事をお楽しみに。