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ROSを使ってロボットを動かすぞ

RoboCup SSL Rootsの回路を分析!【1:公開データを見る】

こんにちは。ロボカップSSLに出場するチームRootsと雷です。

チームではソフト開発を担当していますが、自己研鑽としてロボットの回路を分析します。

1回目の今回は、Rootsが公開している設計データを紹介します。

Rootsのロボットとは

Rootsのロボットに限らず、ロボカップSSLに出場しているのはこんなロボットです。

直径180 mm、高さ150 mmの大きさで、

オムニホイールで全方向に移動して、

ゴルフボールをキックするサッカーロボットです。

回路分析の方針

RootsはGitHubにロボットの設計データを公開しています。

robot_Ver_JapanOpen2019 · SSL-Roots/Roots_home Wiki · GitHub

私はRootsメンバーなので公開していない情報も閲覧でき、回路設計者に直接質問することもできますが、 そんな卑怯なことはせず、公開情報だけを頼りにRootsのロボットを分析します。

フェアにいきましょう!

そしてこれからの回路分析のゴールは、オリジナル機能を追加した回路基板を作成することです!

もちろんRootsのロボットに搭載でき、ロボットが動くことが最低条件です。 ゴールまでの道のりをブログに書いていきます。

それではスタートです。

公開データを見る

RootsはRoots_homeというGitHubリポジトリWikiページに、設計データやロボカップSSL(小型ロボットリーグ)についての情報を公開しています。

github.com

f:id:macakasit:20200325074912p:plain
https://github.com/SSL-Roots/Roots_home/wiki

今回は、Rootsのロボット欄にある、JapanOpen 2019 Verページを開きます。

2019年の設計データ

JapanOpen 2019 Verには、2019年のロボカップジャパンオープン参戦時の設計データを公開しています。

robot_Ver_JapanOpen2019 · SSL-Roots/Roots_home Wiki · GitHub

ロボットのメカ(3Dモデル)、回路(2D CADデータ、部品表)、ソフト(ロボットのファームウェア、サッカー戦略アプリケーション)のデータを公開しているので、 見てくれると嬉しいです。

f:id:macakasit:20200325075451p:plain
https://github.com/SSL-Roots/Roots_home/wiki/robot_Ver_JapanOpen2019

今回はこの中から回路に関わる設計データを見ます。

f:id:macakasit:20200325075939p:plain
今回見るのはここ

回路図を見る

まずは回路図(PDF)を開いてみましょう。

つぎのようにPDFファイルが表示されます。

f:id:macakasit:20200325081518p:plain
回路図(PDF)

回路図を包み隠さず公開しているのはいいですね!

ところで、この回路図はロボットのどの回路なのでしょうか?

・・・

いったい何の回路図なのでしょうか?

部品表を見る

次に部品表を開きます。 Googleスプレッドシートのファイルが表示されます。

f:id:macakasit:20200325081925p:plain
部品表

先程の回路図に使われている各部品のスペック、購入先が書かれています。

値段も書いてあるのは嬉しいですね!合計で1万円くらいになるようです。

Eagleのデータを見る

さて残りは、Autodesk Eagle Schema fileAutodesk Eagle Board file です。

これらは回路CADソフトEagleで扱うデータです。閲覧するためにはEagleのインストールが必要です。

www.autodesk.co.jp

または、A365 Viewerという、webブラウザでEagleデータを閲覧できるサービスを使うことも可能です。 (正しく表示されない場合があるので、Eagleを使ったほうが良いです)

www.altium.com

f:id:macakasit:20200325083529p:plain
Online PCB Viewerでbrdファイルを表示

その他のページ

ボールセンサ基板エンコーダ基板も回路に関わる設計データですが、今回は紹介しません。

まとめと次回予告

Rootsはメカ、回路、ソフトの設計データをGitHubに公開しています。

回路図を見ただけでは何の回路なのかわからないので、これから分析しています!

次回は回路ブロック図を作成します。